山岳エリアの満空表示サイン事例(1/3)/「目的地まで1時間…着いたら満車」山奥の駐車場問題を解決した満空表示サイン

目的地は、険しい山道を1時間ほど運転した先にある駐車場。
もし到着して満車だったら、また同じ時間をかけて麓まで戻らなければなりません。

今回ご紹介するのは、そんな利用者のお悩みを解決した、とある山岳エリアの事例です。
ご相談内容は、「これから1時間の道のりとなる山道の入口に、目的地の駐車場の満空状況を知らせる看板を設置したい」というものでした。
運転を始める前に状況がわかれば、利用者は無駄な時間を費やすことなく、計画を変更できます。

単なる「満空表示」ではない、最適な解決策のご提案

お客様のご要望は、「満空状況がわかる看板」というシンプルなものでした。
しかし、私たちは現地の状況や利用者の心理を深く掘り下げ、単なる満空表示に留まらない、より付加価値の高いサインシステムをご提案しました。
私たちがご提案したのは、以下の要素を盛り込んだ「総合案内サイン」です。

  • 周辺マップと現在地の表示
    周辺の地理に不慣れなドライバーでも直感的に状況を理解できるように、分かりやすいマップをデザインの中心に据えました。

  • 複数駐車場の状況を一括表示
    目的地だけでなく、近隣にある複数の駐車場の状況も同時に表示しました。これにより、満車だった場合でも、ドライバーは即座に代替案を検討できます。

  • 視認性の高い大型サイン
    サインのサイズは最大で幅2.4m、高さ3.6mとし、走行中の車からでも瞬時に情報を読み取れるよう、視認性を最大限に高めました。

 

お客様からのラフな図面を元に、弊社でデザインから企画、設計、さらには専門的な構造計算・強度計算までを一貫して担当いたしました。
お客様の漠然とした「こうしたい」という想いを、具体的で最適な形に創り上げたのです。

山道に入る手前でこのサインを見たドライバーは、事前に駐車場の状況を把握し、計画的に行動できるようになります。
これは、利用者満足度の向上に直結する、まさに「課題解決型」のサインと言えるでしょう。

 

次回【Vol.2】では、このサインを実現するために乗り越えた、山奥の過酷な自然環境という技術的な挑戦について詳しくご紹介します。