FC担当者様必見!:【比較表あり】知らないと損!看板の寿命を左右する「素材」と「インク」の裏話
「うちの店の看板、隣の店より早く色褪せちゃったな…」
そんな風に感じたことはありませんか?同じ時期に設置した看板でも、寿命に差が出てしまうのは、使われている「素材」や「インク」が違うからです。
今回は、看板の品質を左右する、少し専門的な裏話を比較表も交えて分かりやすくご紹介します。
看板の印刷方法、「インクジェット」と「カッティングシート」を徹底比較!
看板の文字やデザインを表現する方法は、主に2つあります。
それぞれのメリット・デメリットを下の表で比べてみましょう。
特徴 | インクジェット出力 | カッティングシート |
デザイン | ◎ 自由度が高い (写真、グラデーションもOK) | △ 単色が基本で、 複雑なデザインは不向き |
耐久性 | ○ シートやインクによるが、 カッティングシートよりは劣化が早い傾向 | ◎ 色褪せに強く、 非常に長持ちする |
製作スピード | ○ 印刷するだけなので、 比較的スピーディー | △ シートを切り抜いて不要な部分を剥がす 「カス取り」という手作業があり、 時間がかかることも |
コスト | ○ 手間が少ない分、 安価になる傾向 | △ 手作業が多いため、 高くなる場合がある |
おすすめの用途 | 写真を使いたい、 カラフルで複雑なデザインに したい場合 | 色のロゴ、シンプルな文字、 とにかく長持ちさせたい場合 |
このように、どちらが良い・悪いということではなく、作りたいデザインや設置する環境によって最適な方法は異なります。
一時期はデザインが自由なインクジェットが主流になりましたが、近年はその耐久性の高さからカッティングシートが見直され、人気が再燃しています。

日々進化している「インクジェット」の世界
インクジェットと一言で言っても、実はインクの種類は様々です。
かつては、インクを乾燥させるのに時間がかかったり、インクの成分がシートを縮ませてしまったり、といった弱点がありました。
しかし技術は進歩し、最近では、HP(ヒューレット・パッカード)社などが開発した「ラテックスインク」という種類が注目されています。これは、印刷しながら瞬時に乾燥するため作業がスピーディーで、環境や人体にも優しいという優れたインクです。
ただし、インクにも得意・不得意があります。ラテックスインクは生産性が高い反面、色の鮮やかさでは、昔ながらの「溶剤インク」を使ったプリンターに軍配が上がることもありました。
こだわりのブランドカラーを正確に表現したい場合は、セイコーエプソン(EPSON)社に代表されるような、色の再現性が高いプリンターを導入している業者に相談すると安心です。

品質は職人の腕次第!繊細な「ラミネート加工」
インクジェットで出力した印刷面は、紫外線や雨風、汚れから守るために、上から透明な「ラミネートフィルム」を貼り付けます。このラミネートフィルムにも、耐久性の高いものから標準的なものまで、様々なグレードがあります。
そして、このラミネート加工が、実は非常に繊細で職人の腕が問われる作業なのです。
単純な機械に見えますが、少しでも気を抜くと、フィルムと印刷面の間にゴミやホコリが入ってしまったり、シワが寄ってしまったりします。
もし気泡(空気の膨らみ)が入った場合、カッターで小さな穴を開けて空気を抜く業者もいるかもしれません。しかし、プロの目から見ればそれはNG行為。なぜなら、その小さな穴から湿気が入り込み、劣化を早める原因になるからです。 いくら良い機械や材料を使っても、最終的にそれらを扱う「人」の技術や丁寧さが、看板の品質を大きく左右するのです。